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人類の敵と戦う子どもたちを集めた、離島の学校に転校してきた柊ナナ。 しかし、その学校に集められている子どもたちこそが実は人類の敵だった。 ナナはその子どもたちを殺すため、委員会と呼ばれる組織から島に潜入したエージェントで・・・ という、スリリングな展開で注目されている「無能なナナ」。 今回は、同作品の面白ポイントについて語りたいと思います!
目次
タイトル通り主人公のナナは無能力者。チート持ちばかりのクラスに転入し、能力者にどう食らいつくかが物語の鍵です。
舞台になっている孤島の学園において、能力は自己申告制。
知られると不利になる可能性から隠しているクラスメイトもあれば、別の能力をあたかも自分の力のように話して自己防衛している者もいます。
そんな彼らを、ただの人間であるナナが向こうに回してミッションを果たす=殺すことは至難。上手く立ち回らないといけません。
何より、クラス全員を殺そうとしたとしても、途中で主人公が犯人であると疑われてしまうリスクも。
狭い島の中で事実の発覚を避けつつ、完全犯罪を重ねていくことが求められる極めてハードルが高い任務です。
クラスメイトの能力は炎使い・氷使い・怪力などの知恵を凝らせばどうに対処できそうなものから、時間逆行や未来予知といった攻略にむけた対策を練りにくいものまで。
なかには、不老不死の能力を持つチート中のチートも。彼のことは当然殺すことはできず、お互いに腹の探り合いを行っている状況。
この心理戦もハラハラして楽しめます。
序盤こそナナが優勢ですが、徐々に苦戦を強いられることも多く手に汗握る展開。
ナナと一緒に読者も攻略手段を考えながら読み進めると、作品をより楽しむことができるのではないでしょうか。
天真爛漫な性格を演じつつも淡々と仕事をこなすナナ。クールなエージェントに見えます。
物語初期ではターゲットになっているクラスメイトの性格が比較的マトモなこともあって、もろ手をあげて応援できるキャラとは思えないかもしれません。
話が進んでいくうちにスゴい能力を持った相手に対し、能力を持たないナナ本人の基本スペックを駆使して機転を利かせ戦うようになると、ナナに肩入れしたくなります。
タフでしなやなヒロインがカッコよく感じられる点も、見落とせません。
また能力者は力に溺れた傲慢な人物ばかりだと思っていたナナですが、ある人物との出会いからその思想にブレが。
このゆらぎは読者目線で成長に見えても、ナナにとっては苦しみを産むもの。
ためらいは組織への裏切りにもなりえるだけに立場上、許されないものに違いありません。
そんな複雑な思いと人類の敵を倒すという使命の間で揺れる姿は、見どころです。
丁寧に作品を読んでみると序盤の時点でも殺した相手に合掌したり、仲良く振る舞った後に殺して心を傷付けることに対して「本意ではない」と発言している様子が見て取れます。
過激な行為や思想の裏に、隠れたナナの人間性が印象的です。
この描写は「冷静沈着な暗殺者に感情が芽生える」展開ではなく、「普通の少女が心を殺して任務をこなしていた」というナナの境遇を示していました。
主人公は殺しをの任務を抱えてはいても、根本は真っ当な感性を持つ人物であることがわかります。
子どもでありながら強大な力を持っていることから、標的は力に溺れ傲慢な人間の集まりだと委員会から教えられているナナ。
事実ジャイアン気質な火炎使い飯嶋モグオや、ナルシストな氷使い群セイヤなどは若くて力を持っているせいか、傲っている部分があります。
しかし実際クラスには、性格の良い人物や優しく献身を見せる者も。
善良なキャラのほか、調子に乗っているものの読者から見れば憎めない愛着が湧きやすいモグオやセイヤのようなタイプ、現実的なクズから読者もドン引きレベルのサイコパスまでさまざま。
そんな彼らがチート能力を持つ敵として登場しているわけですから、魅力的なストーリーに仕上がっていて楽しめます。
クラスメイトの中でも重要となるのは不老不死の能力者でナナを疑う小野寺キョウヤ。そして、ナナの変化の原因となるヒーリングの力を持つ犬飼ミチルです。
一瞬たりとも気が抜けない相手といつしか本心で話してしまう間柄といった風に、対照的な立ち位置にあるキャラですがどちらも魅力的です。
キョウヤに関しては見た目は同世代ですが、実は不老の身。実際は、年上らしくいクールで謎が多い人物です。
妹がこの島に呼ばれたものの戻ってこなかったことから調査するために、ナナと同じ日に転入してきました。
彼はかなり頭が回って知識も豊富で、ナナに対してかなり強い疑念を抱いています。
主人公にとって打つ手がなく、現状は殺すことができないキョウヤはかなり手ごわい相手。
そんな彼にとって、限りなく怪しいものの証拠を掴ませないナナもただモノではありません。
この両者が繰り広げる息をつかせぬ頭脳戦は、ナナがニ手三手と先を読まないと太刀打ちできないほどに高度な駆け引き。
主人公がどう乗り切るのかは、見どころです。
ナナがゆらいでしまう原因にもなったミチル。
彼女の能力である傷を舌で舐めて治癒する力は、その代償として本人の寿命が縮むというハイリスクなアビリティ。
ミチルは正直あまり頭がよいとは言えず、おっとりとした性格でだまされやすい女の子です。
初めは彼女の予想外の行動にイラいていたナナも、なついてくるヒーラーに接しているうちに情報収集などの利用価値があると考えます。
代償があるにも関わらずいじめてくる相手や、親しくないクラスメイトにも能力を使う姿に主人公は困惑。掛け値なしに本心からくる優しさだと理解しています。
ナナを島に送り込んだ謎の組織『委員会』。はっきり言って胡散臭いとしか思えません。
彼らからナナが教えられた「能力者の暴走が増えそれを押さえるために能力者の軍組織を作るも反乱を起こされて戦争状態になった」という歴史も、読者としては真偽のほどを疑ってしまいたくなるほど。
教師も失踪者が出ても真面目に調査している様子はなく、慌てて見せるだけで全く頼りないため裏がありそうです。
物語が進むと島に大量の死体が埋まっていることや、過去にも島に人類の敵である子どもたちが集められ彼らが殺し合いを行った事実が判明。
なんと、その生き残りが島に紛れていたり!
生存者というのが、序盤からナナを監視していたスーツを着て洞窟で暮らす青年・橘ジン。
ジンは能力が作中最強クラスのチートで、まともに戦ったところでナナに勝目はないことは明白。
そんなジンの行動原理など不明な部分も多く、彼が今後どう出るのかも鍵となりそうです。
「無能なナナ」から、まだまだ目が離せません。