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太平洋戦争で日本は負け、降伏してしまった…。 歴史にifはないけれど、「日本軍はどのように立ち回ればよかったのか?」と近代史が好きな方であれば、一度は考えるでしょう。 もしも未来を知る人物が第二次世界大戦に関わった場合、どのような展開になるか気になりますよね。 この漫画は現代の海上自衛隊のイージス艦が太平洋戦争中の日本にタイムスリップし、戦争という状況にいやが応にも巻き込まれていく漫画です。 わかりやすい例を挙げると『戦国自衛隊』の太平洋戦争版だと思って下さい。 この記事ではわかりやすく「ジパング」についてお伝えするために、『歴史を知っているからこその楽しみ』『様々なキャラクターの描写』『戦争シーンをはじめ当時をリアルに再現』という3つの観点から解説します。 ネタバレにならない範囲で紹介しているので、ご覧ください。
まずは、あらすじを簡単に説明します。
ジパングとは2000年に2009年にかけてモーニングにて連載されていた漫画です。現在の海上自衛隊のイージス艦みらいがミッドウェー沖合で突然、嵐に巻き込まれ落雷を受けます。その直後、僚艦喪失、突如豪雪という不可思議な現象に直面。そして戦艦大和以下第日本帝国海軍連合艦隊に遭遇したことによりミッドウェー海戦直前の第二次世界大戦真っ只中にタイムスリップしたことが判明。みらい副長の角松洋介は、自分が助けた草加拓海少佐に未来の情報を教えたことから、変化してゆく歴史の流れに巻き込まれていくのです。
海軍少佐・草加拓海は、「みらい」艦内で戦争の結末・日本の戦後を知った結果、歴史とは違う新国家「ジパング」を作るために動き出します。そして、それを阻止しようとする自衛官・角松との対立が物語の中心です。太平洋戦争の時代に現代の最新鋭のイージス艦が加わって、当時の日本軍に協力すれば有利な方向へ変えることはできたと思います。ですが、角松は現在の歴史へとつながる、敗北する歴史(史実)を守ろうとします。
同時に読者の意見も角松と同じように史実を守るのか、それとも草加のように歴史を知って史実とは異なる歴史を目指すべきなのかは賛否両論があって分かれるかと思いますが、それを考えるのも一つの楽しみです。歴史を知っている私たちは、角松と同じように今後の流れがわかるので展開を予想することができます。最初は「この後〜だよな」と予想できていたことが、草加の影響によって「あれ、こんな展開だっけ?」と史実と異なる展開も増えてくるので、どういう風に物語が進んで行くのか予想するのも面白いです。
草加と角松はお互いの目的のために行動し、その結果多くの人が関わり、当時の著名な人物が次々に登場します。太平洋戦争の真珠湾奇襲を考案した山本五十六や当時の首相・東條英機、石原莞爾といった人物が登場し、角松や草加の影響を受けていきます。「みらい」によってもたらされた情報(歴史)、角松たちのみが知っている歴史を当時の主要な人物が知ることになるのです。
また、日本軍側の視点のみではなく同盟国ドイツのヒトラーを始め、連合国側であるアメリカのルーズベルト、イギリスのチャーチル、ソ連のスターリンといった人物が次々に登場してきます。そして、突然現れた謎の存在「みらい」に関心を持つのと同時に、それぞれが「みらい」に奔走されるのです。「みらい」の正体を暴こうとする連合国側のアメリカ・イギリスの視点から描かれることも多いので、主人公の角松・草加以外にもたくさんのキャラクターにスポットライトが当てられています。
戦争を軸とした漫画のためどうしても過激な描写が多くなるので、戦争ものの漫画が好きな人におすすめです。人の死に関する描写も所々あってリアルに再現しており、ガダルカナル島における飢餓の状況など、戦争の残酷さもしっかり描かれています。また、当時の日本国内における状況も非常によく再現されていました。現代であれば何を言っても問題視されませんが、当時は戦争機運が高まっており、非国民的な行動すると密告されるといった当時の時代環境をリアルに再現しています。
「ifの太平洋戦争の経過、そしてifの可能性につながる戦後日本」
現代のイージス艦が太平洋戦争にタイムスリップした結果、どのような影響を与えていくのか、歴史好きにおすすめの1冊です。漫画は全43巻と非常に長くて読むのは大変かもしれませんが、文庫本も出版されており一気読みをすると面白いです。歴史に詳しい方であれば、実在の人物が大勢登場するので楽しめるでしょう。また連載中にアニメも放送されていたので、興味がある方はDVDの購入もしくはレンタルしてご覧になってみてはいかがでしょうか?
そして、角松と草加の対立が最終的にどのような結末を迎えるかは、実際に読んでご自分の目で確かめてみて下さい。