SITES REVIEWS

3月のライオンの口コミ

avatar

女性/26~30歳/アルバイト

2019/6/19 更新

4.2

「何かを無くした人達が、何かを取り戻していく物語」
幼い頃に事故で家族を失った少年、桐山零は棋士であった父の友人の元に引き取られ、そこの父親に内弟子として育てられます。父の影響か、ずば抜けた将棋の才能を発揮しめきめきと力を付けますが、引き取られた先の、同じく父の元将棋を学ぶ実の子供たちに疎んじられ、孤独な少年時代を送ります。
時を経てプロ棋士となった零は、疎んじられていた養育先から抜け出して一人暮らしを初め、一年遅れで高校に入学もしますが、周囲から逸脱してる自分を肯定できないままでいました。必然高校でも孤立し、そのせいなのか将棋の対局でも不調に追い込まれるようになります。
そんなある日、先輩棋士に強引に呑み屋に連れ回された零は、無理矢理飲まされた酒のせいで酔い潰れ、道端に行き倒れてしまいます。道端に潰れ落ちた零に、救いの手を差し伸べたのは二十歳前後ながら、家系を助けるために週二でホステスで働く少女・川本あかりでした。そこから、この物語は始まります。冷たく厳しい将棋の世界と、手に汗握る熱く激しい将棋の戦い。零と川本家を取り巻く人間関係、変わり行く心境と避けては通れない環境の変化を羽海野チカが丹念に描いていきます。
この物語は、何かを無くした人達が何かを取り戻していく物語であると、作者羽海野チカは語っていました。私も、その通りだと思います。
「事故で何もかも無くした少年」であり「将棋の才能以外何も得られなかった少年」桐山零は、川本一家と出会い、無くした家族の温かさを思い出します。そして川本一家の為になにかできないか、何か出来ることはないかと模索し、そしてそれが成し遂げられないことを知り、無力な自分に落胆しますが、その度に密かに想いを寄せる川本家の次女ひなたに励まされるなどして、徐々に成長を遂げて行きます。部活にも入部し、零の事を理解してくれる担任・先輩にも恵まれ、一時期は楽しい高校生を送ります。川本家の次女あかりもまた、中学で起こったいじめ事件や幼い頃に家を出た実父の突然の帰還などというアクシデントに見舞われますが、無事乗り越えることが出来ました。
心に深く染み入る言葉や、思わず共感してしまう言葉も出てきて、いつ読んでも非常に面白い作品だと思われます。
是非ともご一読ください。

SITES EVALUATION

3月のライオンの評価

キャラクター 6
ストーリー 6
世界観 6
ヒロイン 4
絵柄 6

3月のライオンの詳細を見る

SITES SUB INFO

3月のライオンの情報

本社住所
URL